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『ポーランドから来た風の使者ゼノ』出版記念イベント 著者 石飛 仁 氏 講演会

06.11.2023

2023 年 11 月 6 日、ポーランドのフランシスコ会修道士であるゼノン・ジェブロフスキ修 道士の生涯を紹介した書籍の著者、石飛仁氏をお迎えして講演会「ポーランドから来たゼノ 修道士~その限りない愛の連鎖*戦災孤児救済を中心に」が駐日ポーランド共和国大使館に おいて開催されました。文庫版新刊『ポーランドから来た風の使者ゼノ』は 2023 年 5 月に 聖母の騎士社より出版されました。

Rozmowa z autorem.

ゼノン・ジェブロフスキ修道士は 1930 年に聖マクシミリアン・マリア・コルベ神父とと
もに布教活動のため来日しました。ポーランドのニエポカラヌフに倣い、長崎にコンベンツ
アル聖フランシスコ修道会の修道院を設立し、日本のニエポカラヌフ「無原罪の園」と名付
けました。1945 年長崎に原爆が投下された後、ゼノン修道士は他のフランシスコ会修道士
たちとともに、原爆被災者をはじめ戦争で全てを失った人々の救済に奔走しました。1950
年からは、東京の浅草付近で戦災により家を失った貧しい人々が共同生活を営む「アリの
街」において慈善活動に力を尽くしました。ポーランドのフランシスコ会修道士は、日本全
国を正に駆けめぐり精力的に活動したため、日本の主要紙の目にも留まりました。長年にわ
たる社会奉仕活動の功績を称え、1969 年には勲四等瑞宝章が、その 10 年後には吉川英治文
化賞がゼノン修道士に授与されました。今日、ポーランドのフランシスコ会修道士たちの献
身的な活動を広く紹介することは、ポーランドの対日外交の重要な一端であると同時に、日
本・ポーランド関係の重要な要素である人道主義の大切さを改めて訴える意味があります。 

出版記念イベントには、北畠啓行「アリの街写真展実行委員会」代表、「かぎりない愛・
ゼノの記念碑」の管理者である枝見太朗 財団法人富士福祉事業団理事長、社会福祉法人「ゼ
ノ」少年牧場(障害者支援施設)の管理者である原口真氏、在日ポーランド人、カトリック
教会、報道機関をはじめとする約 80 名の方々にご参加いただきました。パヴェウ・ミレフ
スキ駐日ポーランド共和国大使は冒頭挨拶で「この困難な時にポーランドのフランシスコ会
修道士の善行を振り返ることは極めて重要です」と述べ、参加者を歓迎しました。続いてお
よそ 1 時間にわたり、ゼノン修道士の主に戦災孤児および家を失った人々への奉仕活動につ
いて石飛仁氏が講演されました。講演に続いてゼノン修道士の生涯に精通されているイヴォ
ナ・メルクレイン青山学院大学教授の司会で来場者との質疑応答が行われました。

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